看護師の退職金、勤続年数でどう変わる?後悔しないための考え方

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退職金の文字と硬貨が写っている写真
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はじめに

「私の退職金、あと何年働けば、いくらになるんだろう?」

看護師さんなら、一度はそんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。
実際に受け取ってみて、「思ったより多かった」と感じる人もいれば、「え、こんなに少ないの…?」とがっかりする人もいるかもしれません。

この退職金の額を知ることは、あなたが
「あと何年ここで働こうかな」
「そろそろ次のステップに進もうかな」
と考える上での、一つのヒントになるはずです。

この記事では、看護師として15年間働いた私の経験をもとに、看護師の退職金について、そして退職を考える際に大切なことについてお話ししますね。

結論:退職金は勤続年数で大きく変わる

まず、結論からお伝えします。
すでにご存じの方も多いと思いますが、看護師の退職金は、「勤続年数」によって、金額が大きく変わってきます。

なぜなら、ほとんどの病院の退職金制度は、基本的に「長く働いてくれた人ほど、より多くの退職金を支払う」という仕組みになっているからです。
つまり勤続年数が長ければ長いほど、退職金の額はふえていく傾向にあるというわけですね。

ちなみに、私自身は15年間同じ病院に勤務して退職しましたが、そのとき受け取った退職金は、だいたい月のお給料の10ヶ月分くらいに相当する金額でした。

具体例:勤続年数別の退職金額の目安

では勤続年数によって、具体的にどれくらい退職金の額が変わるのでしょうか?
あくまで「目安」として、見ていきましょう。

一般的に公立病院で働く看護師さんは、地方公務員に近い身分として扱われることが多いです。
そのため退職金のルールも、それぞれの都道府県や市町村の条例などで決められている場合が多いでしょう。

私が以前いた病院の場合は、国の公務員の退職手当の基準に近い計算方法をとっていたようです。
(※これは、私が自分の退職金額やまわりの人の話から推測したもので、公式に確認したわけではありません)

その基準に近いと仮定した場合の、勤続年数ごとの退職金の目安(月給の何か月分か)は、おおよそ以下のようになります。

  • 勤続3年: 約1.5か月分
  • 勤続5年: 約2.5か月分
  • 勤続10年:約5.0か月分
  • 勤続15年:約10.0か月分
  • 勤続20年:約19.6か月分
  • 勤続25年:約28.0か月分

どうでしょうか? あなたが想像していた金額と比べて、多いですか? それとも少ないですか?

【重要!】これは、あくまで「目安」です!

ここで、とても大切な注意点があります。
上に示した金額は、本当に「あくまで目安」でしかありません。
実際の退職金の金額は、それぞれの病院が定めている独自の規定によって異なります。

たとえ同じ「公立病院」であっても、A病院とB病院では、退職金の計算方法や金額がちがう、ということは普通にあります。
そのことを、しっかり覚えておいてくださいね。

ですからあなた自身の退職金が、現時点でいくらくらいになるのかを知りたい場合は、所属している病院の人事課や総務課など、担当の部署に直接たずねてみるのがいちばん正確な方法です。
意外と聞けばすぐに教えてくれることが多いようですよ。

退職を決める前に、考えてほしい「大切なこと」

退職金は、たしかに退職後の生活を考える上で大切な要素です。
そしてその金額は、基本的には勤続年数が1年増えるごとに少しずつふえていきます。
(※細かい計算方法は、1年未満の期間を切り捨てるのか、月単位で計算するのかなど、これも病院によって異なります。)

退職金がふえるのは魅力的ですが、退職を考える際には、お金のことだけではなく、以下の点についても、ぜひじっくりと考えてみてください。

  • 「時間」と「お金」のバランスは?
    • あと数年働けば退職金が〇〇万円ふえる…。
      でも、そのために、今の職場で働きつづける必要は本当にある?
    • もし、他に「やりたいこと」があるのなら、退職金のために時間を費やすのはもったいなくない?
    • このまま働きつづけて、あなたの心と体は、健康な状態でいられそう? 無理していない?
  • あなたの「キャリアプラン」は?
    • 退職金をふやすために今の職場で長く働くことが、あなたが思い描く将来のキャリアプランと合っている?
  • あなたの「年齢」と「今後のキャリア」は?
    • もし退職するとしたら、その後の働き方やキャリアについて、具体的なプランはある?
    • 次の仕事(再就職)は、すぐに見つかりそう?
  • 退職後の「ライフプラン」は?
    • 退職した後、どんな生活を送りたい? そのためには、どれくらいのお金が必要?
  • もし「再就職」するなら、どんな条件?
    • 次の職場に求めるのは、お給料や待遇だけ? それとも、仕事のやりがいや職場の雰囲気も大切?
    • 新しい職場で、さらにスキルアップしたり、キャリアを積んだりできそう?

これらの要素を、落ち着いて総合的に考えてみてください。
そうすることで、きっと後悔のない選択ができるはずです。
決して、「もうイヤだ」という一時的な感情や、勢いだけで退職を決めてしまわないように…。
それは後で「ああすればよかった…」と後悔する原因になりかねません。

まとめ|後悔しない退職のために

看護師の退職金は、勤続年数によって大きく変わります。
それは、まぎれもない事実です。

しかし退職という大きな決断をする際には、退職金の金額だけにとらわれるのではなく、「時間」と「お金」のバランス、あなた自身の「キャリアプラン」や「ライフプラン」など、さまざまな角度から、じっくりと考えることが大切です。

この記事が、あなたの退職に関する悩みや迷いを整理し、より良い決断をするための一つのヒントとなれば、うれしく思います。

免責事項

  • 本記事の情報は一般的なものであり、個別のケースには当てはまらない場合があります。
  • 退職に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。
  • 本記事の内容は予告なく変更されることがあります。

この記事を書いた人

40代元看護師のアバター 40代元看護師 Webマーケター/Webデザイナー/看護師/メンタル心理カウンセラー/上級心理カウンセラー

40代でキャリアチェンジをした元看護師(職歴約19年間)
Webマーケティング/Webデザインのスキルを身に付け
現在は愛犬とのゆっくりした生活を最重視しています。

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